フィンペシアはお酒と併用してもいい?飲酒する場合の注意点
フィンペシアはお酒を飲んだ日でも服用していい?
フィンペシアは、先発薬のプロペシアと同様に、お酒に関しての決まりごとはないので、少量であればお酒を飲んでも大丈夫です。ただし、だからといっていくらでも飲んで良いというわけではなく、適量に留めるように注意しなければなりません。
何故なら他の薬と同様に、フィンペシアは主に肝臓で代謝されるからです。アルコールも肝臓で分解されるので、量が多くなってしまうとそれだけ負担も大きくなってしまいます。
すると、健康自体が損なわれてしまうというリスクが生じてしまいます。このために多量の飲酒にならないように、上手に付き合う様に工夫しなければなりません。
ちなみに、一般的に適量とされているのは、純アルコール20グラム程度です。これは、ビールであれば中ビン1本(500ミリリットル)、日本酒であれば1合(180ミリリットル)、ウイスキーならダブルで1杯(60ミリリットル)、ワインであればグラスに2杯弱(200ミリリットル)、アルコール度数7パーセントの酎ハイなら缶1本(350ミリリットル)に相当する分量です。
これらを目安にして、多量に飲み過ぎてしまわない様に注意するようにしましょう。
フィンペシアと多量のお酒を併用した場合にはどんな悪影響がある?
フィンペシアの有効成分のフィナステリドは、5αリダクターゼという還元酵素の活性を阻害するという作用を発揮します。これにより、この還元酵素が生成に関与している悪玉男性ホルモンのジヒドロテストステロン(DHT)の生産量が減少するので、DHTによる頭髪に対しての悪影響が少なくなり、薄毛が改善されるというのが大まかな作用機序です。
なお、DHTはテストステロンよりも作用が強力で、特に性機能に関与していると考えられています。このために、フィンペシアを服用すると性欲の減退や勃起機能不全、射精障害などの副作用が出現するケースがあります。これは、DHTの生産量が減少したことによるものと思われます。
ちなみに、これらのフィンペシアによる副作用は、お酒を大量に飲んだ様な場合に特に出やすくなると考えられています。何故なら、アルコールを分解するために肝臓の機能が使われてしまうので、有効成分が十分に代謝されずに体内に残ってしまうからです。
薬を過剰摂取した時と似た状態になってしまうため、必要以上に有効成分が体に作用して、副作用が起こりやすくなります。このために、中高年以上で性機能に関して不安がある場合は、飲酒量には特に注意しなくてはなりません。
フィンペシアとお酒を併用する時に気を付けること・注意点
フィンペシアとお酒を併用する場合には、飲酒する分量だけではなく、飲む時間にも注意しなければなりません。特にやめておいた方がいいのが、寝る直前に飲む寝酒という飲み方です。この様な飲み方ではアルコールの分量がたとえ適量であっても、十分な育毛効果を得られないかもしれないからです。
これは、アルコールが肝臓で分解されたことで作り出される「アセトアルデヒド」という物質の作用が関係しています。この物質は、交感神経を刺激して心拍数や体温を上昇させるなど覚醒度を高くする作用を発揮するので、睡眠が浅い状態が長く続きやすくなります。
すると、睡眠中に分泌される成長ホルモンの分量が十分に得られなくなるので、髪の毛の成長にも悪影響が及んでしまうことになるのです。このために、睡眠薬の代わりにお酒を飲む様な習慣のある人は、薄毛になりやすいということになります。
それでは、睡眠を妨げないためには何時頃飲むのが良いのかというと、就寝の4時間前には済ませておくのが適当です。これぐらい時間を空ければアセトアルデヒドも分解されるので、その覚醒作用により睡眠が浅くなってしまうということが無くなるからです。出来れば、飲酒から就寝までは6時間ほど開けた方が無難です。